NECはパソコン事業の今後をどう考えているのか。外資系メーカーの低価格攻勢が激しく,利益率は低下気味。情報漏洩事件が相次ぐ中,NECは企業向けにシンクライアントをアピールしている。もう企業でパソコンはいらないのか。ビジネスPC責任者に,舵取りの方針を聞いた。 (聞き手は谷島 宣之=経営とITサイト編集長,高下 義弘=ITpro,写真は栗原 克己) ―― 低価格で売り込む外資系パソコン・メーカーが目立ちます。ビジネスPC市場を切り開いたIBMは,パソコン事業をレノボに売却しました。NECも撤退しないのですか。 確かにパソコン事業を取り巻く環境は予断を許しません。ですが,そうした中でもビジネスPC事業は堅調に伸びています。利益も出しています。 正直,爆発的に儲かる事業ではありません。しかし,事業は利ざやだけでは決められない部分があります。サーバーやソリューションなど,ほかの事業との相乗効果