大道典嘉(巨人)、村松有人(ソフトバンク)、矢野耀大(阪神)といった選手たちが引退を表明した2010年オフ。また、小瀬(オリックス)のように若く、将来を嘱望されながら、自殺ともいわれる謎の転落死を遂げた選手もいた。プロ選手の生活は、いつ、どんな形で終わるかわからない。栄枯盛衰、盛者必衰がプロ野球界の常だ。 そんなプロ野球選手の散り際の言葉を集めたのが『プロ野球最期の言葉』(イースト・プレス)。「Number」(文藝春秋)などに寄稿するスポーツジャーナリストの村瀬秀信氏が、1943~2010シーズンに引退したプロ野球選手の引退時の言葉を紹介した本だ。「巨人軍は永久に不滅です」の長嶋茂雄、「王貞治のバッティングができなくなった」王貞治などスーパースターの言葉から、無名の選手の一言まで、総勢400名の”遺言”を一挙掲載している。巻末には江川卓の引退会見全文も収録されていて、肩の痛みと数奇な野球人