2014年3月25日、安倍晋三首相は韓国の朴槿恵(パククネ)大統領と互いに就任以来初の正式会談をしました。アメリカのオバマ大統領が日韓両首脳を招くとの形で実現したのです。オバマ大統領からすれば「とにかく握手ぐらいしろ」が本音でしょう。直前に起きた慰安婦問題での新たな展開に関しては互いに触れないままでした。 <慰安婦問題>「河野談話」の全文 3月の参議院予算委員会で菅義偉官房長官が「河野談話」について、見直しはしないが検証作業は続ける、という趣旨の答弁をしました。これはいったい、どういうことなのでしょうか。 2014年2月、衆議院予算委員会で菅官房長官が、「河野洋平官房長官談話」いわゆる河野談話の再検証を「検討する」と述べました。この答弁は、数日前に同じ予算委で参考人として招致された石原信雄元官房副長官の証言を受けてでしょう。石原証言のポイントは3つです。 (1)慰安婦を「強制的に従事させ」