自分の娘に指示して置き引きさせるなどしたとして、窃盗罪に問われた静岡県富士市生まれで住所不定、無職の女(35)の初公判が5日、富士簡裁(樋口正樹裁判官)であり、女は「間違いありません」と起訴事実を認めた。 検察側の冒頭陳述によると、女は1月2~6日、富士市のショッピングセンターなどで、買い物客がカートに掛けていた現金入りのカバンを取ったり、小学生の次女に目配せして置き引きさせたりする手口で、現金計約15万円などを盗んだとされる。 被告人質問で女は「娘に置き引きを指示したときは何も考えなかった」と供述。樋口裁判官は「あなた、それ、親じゃないでしょ。何も考えずに子供に悪いことをさせる気持ちが理解できない」と一喝、猛省を促した。 検察側によると、女は富士市内で母親と子供2人の4人で暮らしていたが、昨年12月末、母親とけんかして子供と家を飛び出し、ホテルを転々としていたという。 公判は即日結審し、