記者会見するキリンホールディングスの加藤壹康社長=26日午後、東京都中央区、杉本康弘撮影 食品最大手のキリンホールディングス(HD)は26日、国内に11カ所あるビール工場のうち2工場を10年秋をめどに閉鎖すると発表した。同社はサントリーホールディングスと経営統合交渉を進めており、生産の効率化を進めて統合に備える。 工場閉鎖は10〜13年の中期経営計画に盛り込んだ。北陸工場(石川県白山市)を10年8月末に、栃木工場(栃木県高根沢町)を同年10月末に閉鎖する。計約330人の従業員のうち正社員約230人は他の工場などに異動。約100人の契約社員は閉鎖までに契約期間が終わり、契約更新はしないという。 両工場の生産能力は計18万キロリットル。キリンは同社の国内ビール生産能力が実際の年間生産量より約20万キロリットル過剰とみており、近くの大規模工場に集約可能な2工場の閉鎖を決めた。工場稼働率