ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (390)

  • 英とEU、改革案で大筋合意、移民問題は首脳会議に持ち越し

    2月11日、英国とEUの交渉担当者は、英国をEUに残留させるための改革案について大筋合意した。写真はロンドンで昨年11月撮影(2016年 ロイター/Toby Melville) 英国と欧州連合(EU)の交渉担当者は11日、英国をEUに残留させるための改革案について大筋合意した。ただ、利害が対立する移民など一部の問題については、来週の首脳会議で詰めの協議を行う見通しだ。 EU各国交渉担当者はブリュッセルで、トゥスクEU大統領が先週提示した改革案への小幅な修正をめぐり協議。外交筋によると、テクニカル的・法律的な問題を明確する上で「大幅な前進があった」という。 外交筋は「ただし、主要な政治的な問題はまだ残っており、来週の首脳会議で協議する予定だ」としている。キャメロン英首相は、18─19日のEU首脳会議で、改革案で最終合意することを目指している。 英国は移民の大量流入を阻止するため、他のEU加盟

    英とEU、改革案で大筋合意、移民問題は首脳会議に持ち越し
  • プーチンはなせ破滅的外交に走るのか

    倒錯した論理 ロシアでは指導者にも国民にも独自の行動原理がある Sergei Ilnitsky/Pool-REUTERS 現在のロシアが抱えている最大の「外交」問題、すなわちウクライナ問題とシリア問題では、何をもって成功と判断するのかはかなり難しい問題だ。ロシアの究極の目的は何なのだろうか? 我々はしばしば、ロシアには確固たる目標があり、それに照らして進捗状況が評価されていると考えがちだ。理論的には、ロシア政府はふたつの目標がある。安定した親ロシアウクライナを確立すること。そしてシリアでは、ISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)や反体制派武装勢力を一掃し、バシャル・アサド大統領が完全な支配を取り戻して内戦が始まった2011年以前のシリアを取り戻すことだ。これらふたつの目標が達成されれば、ロシア歴史的な強国としてかつての地位を回復できる。 【参考記事】ロシアの対シリア軍事介入はどこ

    プーチンはなせ破滅的外交に走るのか
  • 香港で起こった「革命」はなぜ市民の支持を失ったか

    暴力的なのはどちらか 香港・旺角地区で起こった騒乱の中、倒れ込んだ警官を蹴りつける暴徒(2月9日未明) E Weekly/Fu Chun-wai-REUTERS 2月8日夜、旧正月当日の香港・旺角地区で、暴徒化した群衆と警官による衝突が起きた。警官が市民に銃を向けている印象的な写真が報じられたこともあり、香港の警察は暴力的すぎるとの印象を持った人も多いのではないか。当初は「魚蛋革命(フィッシュボール革命)」とも呼ばれ、2014年の「雨傘運動」の再来かと海外メディアでも取り上げられた。だが現地香港での論調は正反対で、暴徒批判の声が大勢を占めている。一体どんな事件だったのか、そしてどのような背景があるのだろうか。 「屋台文化を守るため」で、戦闘服を着た過激派が集結した 8日の夜に何が起きたのか、香港のケーブルテレビ局i-Cable Newsによる映像がよくまとまっている。 事件の発端は警察によ

    香港で起こった「革命」はなぜ市民の支持を失ったか
  • 人間を「駆除」するアサドの収容所、国連が告発

    シリア政府は拘束した市民に対して「大規模かつ組織的な暴力行為」を働いている。拘束者に対する扱いは「駆除」に等しい――国連(UN)は2月3日付けの報告書でバシャル・アサド政権をそう非難した。 シリアにおける悲惨な人権状況を監視する国連シリア調査委員会は報告書によれば、アサド政権は「戦場から離れた場所にある人目につかない」「公式の簡易収容所」で拘束した人々を殺害している。多くは殴打や拷問、非人道的な生活環境が原因で死亡しており、レイプや性的暴力、監禁、強制失踪といった「人道に対する罪」にさらされていたという。身内の女性に対する性的暴力の脅しも受けていたようだ。 凄惨きわまりない拷問 報告書によると、政府に拘束されている間に死亡した人々のなかには、女性や子供、高齢者もおり、7歳の男の子も含まれている。火の付いたタバコで両目を焼く、性器を切除するなど、拷問の恐ろしい詳細も報告書には記されている。国

    人間を「駆除」するアサドの収容所、国連が告発
  • サウジがシリアでISIS掃討か

    話が旨過ぎ? 上機嫌でサウジ国防相(右)を迎えるカーター米国防長官(左)  Carolyn Kaster/Pool-REUTERS その驚くべきニュースは、たちまち世界中を駆け巡った。それはオバマ政権の夢であるばかりでなく、大統領選に出馬している立候補者たちにも政策にもマッチしている。これで、こう着状態にあるシリア情勢にも突破口が開けるかもしれない。 【参考記事】サウディ・イラン対立の深刻度 先週、サウジアラビアの国防相が、シリアでISIS(自称イスラム国、別名ISIL)と戦うために地上部隊を出してもいいと発表すると、欧米の指導者たちは喜びに震えた。これまでアメリカを中止とした有志連合でシリア空爆を続けてきたが、空爆の限界は明らかだった。ISISを根絶やしにするにはやはり地上部隊の投入が不可欠だという声が高まっていた。 願ってもない援軍 シリアから遠く世論から派兵の理解も得られないアメリカ

    サウジがシリアでISIS掃討か
  • 北朝鮮ミサイル発射――春節への冷や水を浴びた中国

    7日午前、北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイルを発射した。北朝鮮を説得できない中国にとって春節への冷や水とも言える。北朝鮮が発射予告期間を前倒しした期間「2月7日~14日」は、ちょうど中国の春節連休に相当していた。 中国では北朝鮮が「春節」に焦点を当てたとみなしている 今年の中国の春節は西暦の2月8日だ。毎年一週間ほどの春節連休を設定しているが、今年の連休は「2月7日~2月13日」である。 そのため2月6日に北朝鮮が発射予定期間をそれまでの「2月8日~2月25日」から「2月7日~14日」と前倒ししたことに関して、中国では「北朝鮮はどうやら春節の時期に照準を当てているらしい」という見方が広がっていた。 事実、2月6日の中国のネットは「観察者網」が「朝鮮は春節ごろに長距離弾道ミサイルを発射するらしい──王毅がめずらしく厳しい言葉」というタイトルの情報を発信したと伝えた。 「観察者網」自身のURL

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  • 【写真特集】不法移民から没収された大量の私物は何を語る

    渦巻く不条理 拘束された不法入国者から没収されたベルト。強制送還の際は、ベルトのいらないズボンとひものないを身に着ける この「アメリカンドリーム・プロジェクト」で私が撮った写真には、合理的な説明を拒否して心をかき乱す何かがある。なぜこれらは捨てられたのか? 03年7月~14年8月に米税関・国境取締局で清掃員として働いた私は、大量のべ物や衣類、私物が捨てられているのを目にし、ひどく困惑した。どれも不法移民が国に送還される前に捨てられたものだ。そのうちべ物はフードバンクへ寄付したが、積もり積もって総量は60トンに達した。 身の回りの品々に対しては、べ物の場合とは違う思いを抱いた。なぜロザリオ(十字架の付いた数珠)や聖書が捨てられた? なぜ財布が? が? どう見ても新品のものが、なぜゴミ箱に放り込まれるのか? アメリカ独立から239年。建国の理想はかつてないほど批判にさらされている

    【写真特集】不法移民から没収された大量の私物は何を語る
  • なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?

    今週のアイオワ党員集会では、自称「民主社会主義者」のサンダースがヒラリーに肉薄した Rick Wilking-REUTERS 各州の予備選が始まったアメリカの大統領選では、民主党のバーニー・サンダース候補に若者の支持が集まっています。今月1日のアイオワ党員集会では、盤石と言われたヒラリー・クリントン陣営に1%未満の差まで詰め寄る一方で、今月9日に予定されているニューハンプシャーの予備選では自身の選挙区バーモントの隣ということもあって、大差での1位が見込まれています。 このサンダースですが、60年代から「反戦・反格差」を主張として掲げており、自分は「民主的な社会主義者」という立場を一貫して通しています。さらに大統領選で「政治による革命を目指す」としています。政策としては「空前の大増税を行って富裕層の富を吐き出させ」、「スウェーデンや日のような政府一元化の健康保険制度」を導入、さらには「公立

    なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?
  • スウェーデン核攻撃を想定、ロシアが軍事演習

    脆弱さを露呈 領空を窺ったロシア軍機に対し、スウェーデン空軍は即応できなかった Michael Buholzer/Files-REUTERS ロシア空軍はスウェーデンへの核攻撃を想定して軍事演習を行っている――。先週NATO(北大西洋条約機構)が発表した年次報告書で明らかになった。 2013年3月にロシアがスウェーデンのストックホルム群島の東端で実施した軍事演習は、各メディアが強い関心を示した。スウェーデンのメディア報道の中には、演習内容がスウェーデンへの空襲を想定している、という憶測も見られた。 この演習では、スウェーデン領空の境界付近までロシア空軍の爆撃機と戦闘機が急速に接近した。しかしスウェーデン空軍の対応は、呆れるほどに遅かった。即時に空軍を出動させられないスウェーデン政府は、この緊急事態に際してNATOに戦闘機の派遣を要請しなければならなかった。 結局、NATO加盟のデンマーク空

    スウェーデン核攻撃を想定、ロシアが軍事演習
  • イラク:前門のIS、後門の洪水

    昨年末、「イスラーム国」(IS)から西部のラマディを奪回して勝利の報に酔いしれたイラクのアバーディ首相だが、今年一月、思わぬ敵に直面している。イラクの真ん中を流れるチグリス川上流の、モースル・ダムが決壊寸前の状態にあるからだ。このダムが崩壊したら、4時間でモースルは水没し、増水した川は1日以内でティクリートを、2日でバグダードを襲う。首都ではバグダード国際空港やサドル・シティーなどは被害を免れそうだが、都市の中心部のほとんどが冠水すると推測されている。その結果、最悪の場合には50万人が死亡し、100万人以上が家を追われるという。イラク戦争にも匹敵する、アルカーイダやISや宗派対立による内戦などの被害をはるかに超えた大参事になるのでは、と恐れられているのだ。 何故、ダムが決壊の危機に至っているのか。1984年に建設されたモースル・ダムは、もともと老朽化していたが、イラク戦争後も2014年まで

  • 2つのアイドル謝罪、「社会の縮図」と「欺圧の現実」

    彼女を救え! 韓国アイドルグループ「TWICE」に属する台湾人、ツウィ(周子瑜)の写真を掲げる民進党・蔡英文の支持者 Damir Sagol-REUTERS 今月、東アジアで2つの「アイドルによる謝罪」が注目を集めた。 1つは日を代表するアイドルグループ「SMAP」の謝罪だ。1月18日、テレビの生放送に出演したSMAPのメンバー5人は黒いスーツに身を包み、深々と頭を下げて謝罪した。日中のメディアで報じられている通りなので詳細は省くが、何について謝っているのかについては一切言及することなく、ただひたすらに「(世間を)お騒がせした」こと、「たくさんの方々に心配をかけてしまい、そして不安にさせてしま」ったことをわびた。新しい情報らしきものといえば、「ジャニーさんに謝る機会」を得たという発言ぐらいだった。 そしてもう1つの謝罪は1月15日、韓国の女性アイドルグループ「TWICE」に属する台湾

    2つのアイドル謝罪、「社会の縮図」と「欺圧の現実」
  • ドナルド・トランプはヒトラーと同じデマゴーグ【後編】

    (前編へ) デマゴーグは、誤った前提に基づいて立論し、理性よりも感情に訴えるため、「多数論証」や「脅迫論証」、「人身攻撃」などの技巧に頼ることがしばしばだ。 トランプはまた、「逆言法」という修辞技法を使う。逆言法は、「それについては話したくない」と言って責任を回避しながら自分が望む話題を提起し、強調するやり方だ。 例えば、昨年12月1日にニューハンプシャー州でトランプは次のように語っている。「(ほかの候補者は)そろって弱く、とにかく弱い。はっきり言うとすれば、総じて弱い。ただ、それで論争になるのはいやだから、そのことは言わないようにしよう。彼らが総じて弱いということには触れないよういしよう」 トランプの究極の誤謬 では、イスラム教徒に関する2015年12月7日のトランプの悪名高い声明に戻って分析してみよう。 さまざまな世論調査のデータを見るまでもなく、憎悪が理解を超えたものであることは誰に

    ドナルド・トランプはヒトラーと同じデマゴーグ【後編】
  • 民主化か軍事化か、制裁解除後のイランの岐路(後編)

    1979年のイスラム革命から30年以上が経ち、国民の間には改革への支持が広がっているが、イスラム体制は2月の選挙でも改革派の候補者を排除しようとしている(革命を描いたテヘランの壁画) Raheb Homavandi/TIMA-REUTERS ※民主化か軍事化か、制裁解除後のイランの岐路(前編) はこちら 民衆から離れ、支配階級となった聖職者 2005年と2009年の大統領選挙に絡んでイランの政治状況を見て感じたのは、ハメネイ師は改革派と革命防衛隊の間で危うい綱渡りをしているということである。1979年のイラン革命から30年以上を経て、ハメネイ師が体現する革命原理「ヴェラーヤテ・ファギーフ(法学者による統治)」に、無理が来ているということだ。政府や行政機関でも、宗教者が責任ある地位についていることで実務やプロジェクトの障害になり、国民の間に反感が広がっていた。 2009年にイスラム聖職者を風

    民主化か軍事化か、制裁解除後のイランの岐路(後編)
  • ISISの国庫をむしばむ「納税者」大脱走

    ISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)からCNNにもたらされたリーク情報によると、国家を模したこのテロ組織はいま、大規模な財政削減に取り組んでおり、戦闘員やスタッフの給与も一律50%カットしたという。 米議会調査局によれば、ISIS戦闘員の給料は月400~1200ドルで、その他に扶養手当が50ドル、子供は一人25ドル支給される。 だが戦時の国家運営は金がかかる。アメリカ率いる有志連合の空爆も効果を上げており、ISISにはかつてのような高い給料を戦闘員に払う余裕がない。 ISIS「政府」のメモにはこうある。「『イスラム国家』の例外的な窮状に鑑み、戦闘員たちの給料は半分とする。地位などに関わらず、例外は一切認めない」 ISISの財政が逼迫している最大の原因は、アメリカロシアが空爆で彼らの金庫や石油関係施設を破壊したことだ。それでもISISがその疑似国家を運営し続けるためには、インフラ

    ISISの国庫をむしばむ「納税者」大脱走
  • 脱「敗戦国」へ、ドイツの選択

    ドイツ連邦議会が先月に自国軍の国外派兵を可決した審議で特筆すべきは、拍子抜けするほどあっさり承認されたことだ。議会はテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)掃討作戦に協力するため、シリアなどへ1200人規模の派兵を可能にする政府案を圧倒的多数で可決した。ドイツ軍はアメリカ主導の有志連合に合流して後方支援や偵察に当たるが、戦闘には加わらない。 ドイツ軍はNATO軍の一員としてヨーロッパの防衛義務を負うが、NATO域外への派兵には議会の事前承認が必要だ。今回、政府案がすんなり承認されたことは注目に値する。 ほんの数年前なら国民の大部分が受け入れなかったはずだが、今回は反対派も諦め顔だった。野党・左派党なども加わった反戦デモが行われたが、採決にはほとんど影響を与えられないだろうと、同党の外交政策責任者であるシュテファン・リービッヒ議員は採決前夜に語っていた。国外の軍事作戦への参加に「ドイ

    脱「敗戦国」へ、ドイツの選択
  • 製油所空爆だけではISISの資金源は潰せない

    ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)は「世界で最も裕福なテロ組織」と言われている。彼らは石油と天然ガスの売却収入や、支配地域の住民に対する徴税と強奪によって豊かになった。 アメリカ主導の有志連合は、ISISの支配下にあるイラクとシリアの製油所を空爆し、資金源を断つことに力を入れている。だが、ISIS支配地域から流出した内部資料によれば、この作戦だけでISISの財政に打撃を与えるのは難しそうだ。 現在の彼らは、支配地域の住民や通行者からの金品の没収によって資金の大半を稼いでいる。つまり、収入の柱は徴税と強奪のシステムなのだ。 アメリカのシンクタンク民主主義防衛財団の調査担当副会長ジョナサン・シャンザーは、ISISには「徴税やその他の資金調達」システムがあると指摘する。「彼らの財源は支配地域と密接に結び付いている」 支配地域の獲得と維持は、ISISの戦略に欠かせない要素だ。支配地域の資源と

    製油所空爆だけではISISの資金源は潰せない
  • アフリカの「飢餓ベルト」に栄えるテロ組織

    西アフリカのブルキナファソと北の隣国マリは、この地域で活動を活発化させている武装グループとの戦いに共同で取り組むことになった、とロイターが報じた。 きっかけは1月15日、ブルキナファソの首都ワガドゥグ市内の4つ星ホテルやカフェが相次いで武装グループに襲われ、少なくとも28人の死者が出た事件。「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」が犯行声明を出した。 その2カ月前には、マリの首都バマコにあるホテルが武装グループによる襲撃を受けて約20人が殺害される事件が起きたばかり。この襲撃事件でもAQIMが、アルカイダの分派「アルムラビトゥン」と共同で犯行声明を出している。アルムラビトゥンは、アルジェリア人の活動家、モフタール・ベルモフタールが率いるテロ組織だ。 マリのケイタ首相は1月17日、ブルキナファソのティエバ首相を訪問して団結を表明。AQIMをはじめとするテロ集団の脅威と戦うために

    アフリカの「飢餓ベルト」に栄えるテロ組織
  • 「テロリストの息子」が、TEDで人生の希望を語った

    『テロリストの息子』(ザック・エブラヒム、 ジェフ・ジャイルズ著、佐久間裕美子訳、朝日出版社)の著者は、わずか7歳で、いちばんの近親者が突如テロリストに変貌してしまう(少なくとも、幼い目にはそう映っただろう)という現実に直面する。 実の父親であるエル・サイード・ノサイルが、ユダヤ防衛同盟の創設者であるラビ・メイル・カハネを殺害したのである。書の冒頭には、その直後の混乱した状況が生々しく描写されている。が、ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズのパジャマを着た子どもにとって、それは理解不能な出来事でしかなかったのではないだろうか? 1990年11月5日に父が行なったことは、僕の家族をめちゃめちゃにした。おかげで僕らの家族は、殺害の脅迫とメディアからの嫌がらせ、遊牧民のような生活と恒常的な貧困にさらされることになった。(中略)父がやったことは、まったく新しいタイプの不名誉で、僕ら

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  • 「人民元」に謝罪させられた台湾アイドル――16歳の少女・周子瑜

    中華民国」の国旗を振ったことを、周子瑜は公開で謝罪した jypentertainment-YOUTUBE 韓国で活躍している周子瑜さんが中華民国の国旗を持ってテレビに出たとして謝罪会見を強要された。15日、中台のネットが炎上台湾メディアは告発したタレント黄安さんを売名売国として排除し、民進党には追い風になっている。 周子瑜さんが謝罪を強要された経緯 これに関しては他のメディアも報道しているので、簡単に説明するに留めたい。 今年16歳になる周子瑜(ツウィ)さんは、台湾出身のタレント。韓国少女グループTWICE(トワイス)のメンバーに選ばれ、韓国を舞台として活躍していた。 去年11月、自分が台湾から来たことをアピールするために韓国アイドルの中で「中華民国」の国旗である小さな青天白日旗を韓国の国旗とともに振って見せた。番組制作者の指示によるものだろう。 この画面は中国大陸のネット空間にも数

    「人民元」に謝罪させられた台湾アイドル――16歳の少女・周子瑜
  • 銃乱射犯に負け犬の若い男が多い理由

    Why are Shooters Invaliably Young Men? メディアが、銃乱射犯のことをはみ出し者として描き出すのも無理はない。彼らは往々にしてそういう人間なのだ 殺人の85%以上は男性によるものだ。さらにいえば、同性間で発生した殺人の91%、加害者と被害者が見ず知らずの同性間殺人の97%が、男性によるものだ。 驚くべき数字だが、銃乱射事件といえば犯人は男性、というのもまた実感だ(ただし、昨年12月にカリフォルニア州サンバーナディーノの福祉施設で発生した銃撃事件は、夫婦2人が銃撃犯という異例のケースだった)。 銃乱射事件が起きると、政治家とメディアは判で押したように精神疾患対策の不備や銃規制の必要性といったお決まりの問題を引き合いに出して悲劇を読み解こうとする。 しかし、こうした解釈はある重要な疑問を覆い隠してしまう。つまり、銃乱射事件を起こすのがいつも男性なのはなぜか、

    銃乱射犯に負け犬の若い男が多い理由