先週発売の週刊文春に「ユニクロ潜入1年」と題した記事が掲載された。ジャーナリストの横田増生氏がアルバイト勤務してまとめた渾身ルポの第1弾である。ユニクロは同記者の著書「ユニクロ帝国の光と影」を名誉毀損だと、出版社の文藝春秋を訴えたが、1審、控訴審はそれを認めず、最高裁は上告を棄却した。 敗訴したユニクロの柳井正社長はブラック企業批判について、雑誌プレジデント(2015年3月2日号)で「悪口を言っているのは僕と会ったことがない人がほとんど。…社員やアルバイトとしてうちの会社で働いてもらって、どういう企業なのかをぜひ体験してもらいたいですね」と、反論している。ならばと、横田記者は名前を変えて実際に1年間、店舗で働いて書いたのが今回のルポである。 ユニクロがブラック企業と言われ始めた背景には、社員のサービス残業や人手不足の実態があると言われる。ただ、横田氏も書いているようにユニクロには柳井社長を