「閉塞感を感じているんですか? 技術者が? ちょっと信じられないなぁ。だって,技術者がやるべきことなんて今,いくらでもあるじゃないですか」――。 AR(augmented reality:拡張現実)技術の研究の第一人者である慶応義塾大学 大学院 メディアデザイン研究科 教授の稲見昌彦先生にお会いしてきました。頓智・(とんちどっと)の「セカイカメラ」や,芸者東京エンターテインメントの「電脳フィギュアARis」といった製品の登場で,急速に盛り上がり始めたAR技術の応用や可能性に関して,お話を聞きたいと思ったからです。 詳しいお話は5月18日発売の日経エレクトロニクスに掲載予定のインタビュー記事に取っておくとして,ブログでは今回のインタビューで反省した話とワクワクした話,あとちょびっと宣伝を一つずつ記しておきます。 インタビューが始まってすぐ私は,自分のARの理解がかなり浅はかだったことに気づき