2011年10月07日07:54 by あべまき ピアノ売ってチョーダイ カテゴリ ピアノ売ってチョーダイ 財津一郎のこのCMを最初にたときはさまざまな感慨にかられました。もう40年もむかし、駆け出しの作家だったわたしは野坂昭如さんや華房良輔氏とミナミの飲み屋で飲んでいて、偶然財津一郎氏と合流したことがあります。一緒に軍歌を歌いまくって、財津氏の美声に驚嘆したものです。本人はおぼえてもいないだろうが、そんな記憶も手伝って「ピアノ売ってチョーダイ」には格別の関心がありました。 わたしが高2、高3をすごした秋田県花輪町には、学校以外にはほとんどピアノがなかった。大きな旅館に一台、音楽の先生の家に一台あったきりです。わたしは中3のときクラシック音楽に目覚めてベートーヴェンやシューベルトを愛聴していました。旧制弘前高校の生徒だった友人の兄がSPレコードを何十枚ももっていて、遊びにいくうち入門したの