センター試験で受験シーズンは本番に突入したが、受験生やその家族には合否とは別にちょっと気になることがある。国立大学の相次ぐ授業料引き上げだ。各校とも「授業をより充実させたい」との理由を挙げているが、入学後の学費を心配する家庭も多いはず。世界的な潮流ともなっている大学の学費引き上げの背景をさぐる。 「今の収入では現状維持で精いっぱい。もっといい教育を、と思えば、安定的な収入を増やすしかない」。こう話すのは、千葉大学の佐藤之彦副学長。千葉大は2020年4月に入学する学生から授業料を引き上げる。学部生の場合、年間53万円が64万円になる。大学側の増収分はすべて学生の教育に還元するという。