タグ

ブックマーク / www.tsugami-workshop.jp (5)

  • 中国バブルはなぜつぶれないのか Tsugami Toshiya's Blog

    真っ赤な表装にデカデカと「中国バブル」というタイトルがふられた書は、一見するとキワモノ中国に見えるが、著者の朱寧氏は米国で経済学の研鑽を積み、カリフォルニア大学でテニュアも獲得した格派の学者であり、書には2013年ノーベル経済学賞受賞者でもあるロバート・シラー教授(イェール大学時代の著者の同僚)が序文を寄せている。 中国では社債がデフォールト(債務不履行)で紙くずになる、ことはまずない。経営不振の会社はいくらでもあるが、そういう会社が社債の利払いや償還をできそうもなくなると、不思議と肩代わりをしてくれる救い主が現れて事なきを得てきたからだ。 (その社債の発行や販売に関わった)「金融機関は自らの評価を懸念し、監督当局者は出世を気にかけ、政府は社会の安定を重視している」「それゆえ投資家が債券類似商品に投資する際に負担すべきリスクは、万一の事態になってもそれらの機関が背負ってくれる」

    Tiantian
    Tiantian 2017/08/09
  • 再論:アジアインフラ投資銀行 Tsugami Toshiya's Blog

    重要なのに、ほとんど議論されていないこの問題を再度取り上げます。 アジアインフラ投資銀行(以下「AIIB」)は、アジアで各国に跨がる交通インフラなどの整備を促進して域内各国の「互連互通」を進めていく中国の構想だが、日では情報が乏しいこともあって、まともに議論されたことがない。 報道もわずかで、7月初めに産経新聞が「中国主導のアジア支援銀行、日は出資断る−影響力強化を警戒」と題して、「日はアジア開発銀行(以下「ADB」)との役割分担が明確ではないとして応じず、現行計画のままでは参加を見送る意向を表明」、また「水面下で米国と協力し、東南アジア諸国やオーストラリアなどにも新銀行への出資を見送るよう求める方針」だと報じた程度だ。 この報道には違和感を覚えた。「参加見送りを表明」はまだいいとしても、他国に「参加するな」と働きかけるのは、日の流儀ではないだろう。巷間交わされている議論も、昨今の

  • Tsugami Toshiya's Blog

    中国四大銀行の8月前半の貸出増加額(=貸出−償還)合計は、たったの560億元だったという。「えっ!?」 というくらい低い数字だ。 思い切り単純化すると、四大銀行の貸出シェアは全銀行のほぼ半分だから、8月通月・全銀行の貸出増加額は×4で2200億元のレベルという計算が成り立つことになる(もちろん月後半に貸出が伸びる可能性があるから、これだけで判断するのは早計だが)。 過去2ヶ月のこの数字をみると、半期末の6月が1兆元超えだったのが、7月は4000億元割れとなった。マーケットは異常な落ち込みぶりにショックを受けて、景気に対する弱気論が強まった(ちなみに、去年同月の数字は、6月が8600億元、7,8月共に約7000億元だった)。 8月前半がこれほど低調だと、通月で7月並みの4000億元に達するには、四大銀行が月後半に1500億元、つまり、月前半の3倍弱の貸出増を達成しなければならない。そうなって

  • もう一つの 「官僚たちの夏」 Tsugami Toshiya's Blog

    通産省は私の古巣ですが、その看板であった「産業政策」について、私は以前からポストのような見方をしてきました。なので、農協のTPP反対論にも「違う」という思いを禁じ得ないし、いまの中国を見ていても「・・・」としか思えないのです(笑) 小説 「官僚たちの夏」 (城山三郎著 新潮社刊) は1975年に出版されたが、「国家を熱く語り合い、産業振興に邁進する役人」 の姿は、いまも日人の郷愁を誘うらしく、昨夏には改めてTBSでドラマ化された。「坂の上の雲−戦後経済版」 とも言える。かく言う筆者も大学時代にこのに魅了されて通産省に入った、ところがある。 しかし、役所で仕事をし勉強もしていくと、書で描かれた 「特振法」 的な産業政策に疑問を覚えることが多くなった。もちろん、1950年代と1980年代という時代の違いがあるが、それだけではない。根底にあるのは 「市場経済」 というものをどう捉えるかと

  • 陳光誠氏の出国事件で考えた別のこと Tsugami Toshiya's Blog

    陳光誠氏の事件は、中国の人権問題を考えさせる新たなきっかけになりましたが、稿では、こういう問題が起こる「背景」「構造」について、考えてみました。 この連休中、陳光誠氏の事件が米中両国政府間の大懸案となって、世界中のメディアを賑わわせている。今日4日現在、彼と家族が無事に中国を出国できるか?が注目の的になっているが、稿ではこの 「題」 から離れて、彼が山東省の自宅から単身脱出に成功した後、youtube に投稿した温家宝総理宛のビデオレターで訴えた、ある問題について書きたい。 このビデオレターは、北京在住のフリーランスライター、ふるまいよしこさんが Newsweek 日語版ウェブ上のコラム 「中国 風見鶏便り」 (「盲目の活動家、陳光誠氏の訴え」) で披露してくれた全訳で読んだ。語るも涙の訴えの中で、とくに以下のくだりが目を惹いた。 「安定維持」 経費を巡る腐敗の構造 昨年8月、彼ら

    Tiantian
    Tiantian 2012/05/05
    「分税制」 改革で干上がってしまった末端地方財政
  • 1