東日本大震災で、東京都町田市の大型スーパー「コストコ多摩境店」の立体駐車場用のスロープが崩落し、2人が死亡、11人が重軽傷を負った事故で、スロープなどに耐震強度上の設計の欠陥があり、崩落を招いた疑いがあることが20日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課は業務上過失致死傷容疑で設計士らを立件する方針を固めた。東日本大震災をめぐる建物の倒壊や崩落事故で刑事責任が追及されるのは、初めてのケースとなる。 スロープについては建築基準法で、震度5強程度でも損傷がほとんど発生しない設計を求められるが、震災当日、震度5弱で崩落している。建物は平成14年の完成で老朽化していなかったとみられることから、捜査1課は、基本的設計や耐震強度の計算段階で崩落の可能性を予見できたにもかかわらず、設計が不十分なまま建物が施工に移され、崩落したとみている。 捜査関係者によると、捜査1課の検証の結果、2階部分が駐車