2016年03月17日22:00 カテゴリ 大学院中退の決断 前々回の記事では大学院中退に至るまでの経緯について書いたが、「決断」をどのようにしたかはあっさり書き飛ばしてしまった。少し補足をいれておこうと思う。 当然ながら、博士課程は卒業する気で選ぶものだし、卒業できるならそれに越したことはない。就職だって新卒の身分でやれる。既卒よりはるかに有利なのは言うまでもない。加えて博士課程の留年はそれほど珍しくない。理由は、博士課程の卒業要件に、論文を最低ひとつ、どこかの学術誌に出して受け入れられることが含まれるからだ。修士では修士論文さえ出せば良く、これは学内の話だけで済むが、学術誌に受け入れられるとなると完全に状況が違ってくる。本物の査読が入り、「掲載する基準に達している」と判断されなければならない。 研究成果なく論文を書くことは不可能なので、大学院生は実験をやり、かつ論文を仕上げなければなら