本級の計画は、1980年代末にジョゼフ・メトカーフ3世中将が提唱した打撃巡洋艦構想にその起源を有する。従来なら空母と艦載機が行ってきた陸地に対する攻撃を、沖合の「打撃巡洋艦」からの対地ミサイル攻撃で代替するというもので、陸地に最大限接近するための徹底的なステルス化設計と、多数の目標に叩き込むための大量のVLSの搭載を特色としていた。1990年代中盤、この構想は、時の海軍作戦総長ジェレミー・ボーダ大将に取り上げられ、アーセナル・シップとして具現化した。打撃巡洋艦構想では独立作戦能力が確保されていたのに対し、アーセナル・シップ構想では乗員もセンサーも最低限に留められ、索敵・測的・誘導などは戦術データ・リンクや共同交戦能力などを介して外部からもたらされる情報に依存するという、極めて大胆なコンセプトであった[1]。 そして1995年より、アメリカ海軍の将来水上戦闘艦を開発する一大プロジェクトとして