日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 東京大学と名古屋大学の研究チームは、磁石を近づけるなどして磁場を加えると体積が大きくなる新材料を開発した。クロムとテルルを混ぜたセラミック材料で、磁場の強さに応じてもとの形状を保ったまま膨らむ性質を持つ。精密機器に使うアクチュエーター(駆動装置)やセンサーなどへの応用を目指す。 精密機器は伸縮するアクチュエーターを位置合わせなどに活用している。磁石を近づけたり電気を流したりすると変形する材料で作製する。ただ、こうした用途の従来の材料は縦方向に膨らむと横方向には縮む性質があり、形状の変化が大きいわりに体積の変化率は少なかった。成分に有害な鉛などを含んだりする問題もあった。 新材料はクロムとテルルから成るセラミック(焼結体)で、鉄や鉛を含まないことに加
