ライター・編集者の飯田一史さんとSF・文芸評論家の藤田直哉さんの対談記事。映画『貞子vs伽椰子』について語り合います。 藤田 さて、今回は白石晃士監督の『貞子vs伽椰子』。『リング』の貞子と、『呪怨』の伽椰子が戦う、VSもの。『バットマンvsスーパーマン』とかにあてられてトチ狂ったか!? と思ったけど、結構よくできていて驚いた。 飯田 貞子に呪われちゃった女子大生ふたりが、霊媒師(?)のアイデアで伽耶子と貞子をぶつけようとすると。お話はシンプル。公開前は「どっちが勝つんだ?」という関心が高かったらしいですね。僕はてっきりバカ映画だと思って観に行ったら普通にホラーしていて、肩すかしくらった気分でした。 藤田 白石晃士監督は、『コワすぎ!』などの低予算ホラーを、半分お笑いのようなぶっ飛んだ擬似ドキュメンタリーみたいな手法で撮っちゃう人でしたが、今回は珍しく予算が多い映画で、しかも比較的怖い映画