国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会は14日に第6回会合を開催し、東京電力の武藤栄顧問 (前副社長・原子力・立地本部長) から聴取を行った。 争点となっている全面撤退について 「そうしたことはまったくない」 と否定。 当時の首相の菅直人氏が全面撤退と誤解して東電本店に乗り込んできたことには 「違和感があった」 と語った。 炉心損傷に関しては 「3月11日の夜には燃料棒が露出する可能性を認識したが、溶けるか溶けないかの判断は難しかった」 と振り返った。 武藤顧問は全面撤退に関して 「3月14日夜から15日未明にかけて2号機の状況は厳しかった。 免震重要棟には700人がいて、2号機を何とか落ち着かせようといろいろな作業を試みていた」 と説明。 その上で 「全員がその場にとどまる必要はなく、福島第二原子力発電所などに移そうと検討していた」 と証言した。 一部を撤退させようと検討した理由に