「自民党が提案している10%を1つの参考にさせていただく」 7月11日投開票の参院選を前に、菅直人首相が「消費税率10%」に言及したことで、選挙の争点はほとんど消費税一色になったといっても過言ではない。自民党がマニフェスト(政権公約)に掲げたことを見ても、消費税率をまず5%から10%に引き上げるというのが現実的な選択肢の1つであることは間違いない。 トレンド名目成長率は「ゼロ%と仮定するのが妥当」 問題は、政府債務残高が1000兆円の大台に近づく中で、消費税率をどこまで引き上げれば日本の財政を破綻させないですむのか、といった議論が欠落していることだ。 菅直人首相が掲げた「強い財政」を実現するため、政府が6月22日に閣議決定した「財政運営戦略」は2015年度までに国と地方のプライマリーバランス(財政の基礎的収支)を2010年度に比べて半減させ、2020年度には黒字にするという目標を掲げた。金