30年にわたって進化してきたパソコンの歴史をたどる。「パソコン編」は草創期の国産16 ビット機からWindows 95の爆発的広がりを経て現代に至るまでを振り返る。「CPU編」では、インテルとAMDによる20 年戦争史をひも解く。「ソフトウエア編」は、表計算、ワープロ、Webブラウザーの各分野で続く果てしない戦いの物語だ。 1980年代前半、勢力拡大を図るパソコンメーカーが世界各地でつばぜり合いを演じた「パソコン戦国時代」。各メーカーは、我先に16ビットパソコンを投入するが、どれも決定打には至らず群雄割拠の様相を呈していた。そんな戦乱の世を制したのがNEC軍。「PC-9800」シリーズを擁し、天下統一を成し遂げた。 16ビットパソコンが相次ぎ登場した1980年代前半。国内で先陣を切ったのは三菱電機である。1982年に発売した16ビット機「MULTI 16」は、日本語文字コード「シフトJIS
