自由に会話できない少年たちの飾らない本音 この10年間、複数の少年院で数学の授業を通じて、多くの少年たちと出会ってきました。ここでお話しする少年は、施設内でのマスコミや大学などの研究者による取材・面談で見せる少年とは違う、限りなく素に近い状態の彼らです。 その理由は、授業を通じて少年たちと徐々に信頼関係を築いた中で、授業および個別指導時、少年の方からいろいろと話しかけてくれたからです。施設内では私語厳禁ゆえ、当然、日常生活において少年同士でも自由に会話はできません。見つかればペナルティーとして、単独室で数日間反省をさせられることもあります。だから、彼らは話すことに飢えていて、特に個別指導時での飾らない本音から、徐々に彼らの内面の変化を追体験して頂ければ幸いです。 そこで、今までに数百人の少年を指導してきて、特に印象に残った彼らの話をしたいと思います。 夢があるから「高校には行きたいんだよな