万葉から現代詩歌まで、管理人ミユ (人呼んで「あはっ!」のミユ) が好きな作品と自作を随想するページです。 この一冊、武闘派ネット論客を自認する方はぜひ読んどくといいです。 全編に書きたてられた既存権威に対する酷評は、もう罵言といってもいいくらい。 たとえば、小倉山百人一首29、凡河内躬恒の歌、 心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花 なんかは、こうです。 「此躬恒の歌戸人一首にあれば誰も口ずさみ候らへども一文半文の値うちも無く之駄歌に御座候。此歌は嘘の趣向なり。初霜が置いたくらいで白菊が見えなくなる気遣い無く之候」 うーん、確かに嘘はいけません。理屈を並べてもひとのこころをうつことはできません。 ただ、写生主義を提唱した子規流でいけば、万葉集志貴皇子の歌 葦辺ゆく 鴨の羽交に 霜零りて 寒き夕は 大和し思ほゆ などという歌はやはり同じ理由で「一文半文の値うちもない」と