沖縄県議会。 玉城デニー知事を支える県議会の与党は、共産党や社民党をはじめとする勢力。対する野党は自民党。国会とは正反対の構図だ。 注目された今月7日の議員選挙では、与党が選挙前から議席は減らしたものの、辛くも過半数を維持した。 政府と対峙(たいじ)する玉城にとって、後ろ盾となる県議会の過半数は絶対に譲れない…与党の薄氷の勝利に至る攻防を追った。 (坂井一照) 名家VS銘菓 ブランド対決 「翁長」は沖縄の政界では特別な名前だ。 県都・那覇市の選挙区の新人候補の1人に、その名があった。翁長雄治、32歳。今回の県議選で最年少の候補だ。 翁長の父は、普天間基地の辺野古移設阻止を掲げ、政府と対立するも、おととし任期途中で亡くなった翁長雄志前知事。祖父も村長を務めた政治家一家出身の“プリンス”だ。志半ばで倒れた父親の遺志を継ぎたいと、玉城を支持する与党の立場で立候補した。 一方、野党の自民党。元県連