「くめ納豆」ブランドで知られる1952(昭和27)年創業の老舗(しにせ)メーカー、くめ・クオリティ・プロダクツ(茨城県常陸太田市)は25日、東京地裁に民事再生手続きの開始を申し立て、経営破綻(はたん)した。負債総額は110億円。「金のつぶ」を展開する業界2位のミツカングループ本社(愛知県半田市)が、くめのブランドを引き継ぐ。 ミツカンとくめが24日に結んだ基本合意によると、ミツカンがくめのすべての納豆製品の営業権を取得。10月上旬をメドに、くめの従業員の出資で新設する生産会社に「くめ納豆」の製造を委託し、販売を引き継ぐ。ミツカンは買収額を明らかにしていない。 納豆業界は「おかめ納豆」ブランドで首位のタカノフーズを、97年に本格参入した後発のミツカンが追い、くめなど3位グループが続く構図。少子高齢化による市場縮小に加え、過当競争による価格下落が続く中、大手でも淘汰(とうた)が始まった。ミ