新型コロナウイルスの対応を巡り、政府は「専門家会議」の見解をたびたび利用してきた。しかし、それでよかったのだろうか。精神科医の和田秀樹氏は「安倍晋三首相を含む政府首脳は、偏った意見だけを採り入れるという思考停止に陥っている。これこそが私がずっと主張している『バカ化』という現象だ」という――。 「バカ化」している安倍政権にコロナ第2波対策を任せられるのか 私は本連載で新型コロナウイルス感染拡大の対応をする政府を批判してきた。なぜなら、安倍晋三首相を含む政府首脳が、感染症の専門家の話ばかりに耳を傾け、半ば言いなりになっている印象を受けたからだ。 彼らが国民に要請した「ステイホーム」政策を立案する上で、感染症以外の専門家や医師の意見を求めることはなかった。私は、精神医学的なことや免疫学的な悪影響をほとんど考えない「とにかく家から出るな」という対策がいちばん正しい解決法とは思えなかった。 自宅に閉