東京電力が福島第1原発の事故で使われた運転操作手順書のほとんどを黒塗りし衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に提出した問題で、経済産業省原子力安全・保安院は24日、黒塗りをはずして手順書の一部を公表し、同委員会に提出した。東電は、黒塗りの理由として知的所有権などを挙げていたが、保安院は「公表する公益上のメリットの方が大きい」と判断した。 公表したのは1号機の「事故時運転手順書」の一部で、過酷事故(シビアアクシデント)の際に核燃料を冷却する方法や原子炉格納容器を減圧させるベント(排気)などの操作方法が書かれている。1号機の手順書全体約1700ページの約1割にあたる。今後、2、3号機の事故に関係する部分や1号機の残り部分の公表を検討する。 保安院は、テロ対策などの核物質防護、知的所有権、個人情報保護の観点から検討。核防護は原子炉等規制法からも問題がないと判断した。個人情報保護の観点から個