雲仙・普賢岳の平成新山。左奥は島原市内=5月30日、長崎県島原市、朝日新聞社ヘリから、森下東樹撮影 長崎県の雲仙・普賢岳で43人が犠牲となった大火砕流発生から3日で20年を迎える。この日を「いのりの日」としている同県島原市では午前10時から「犠牲者追悼式」を開催。発生時間の午後4時8分にはサイレンを鳴らし、全市民が慰霊の祈りを捧げ、復興から振興への誓いを新たにする。 普賢岳は1990年11月17日、198年ぶりに噴火。96年6月の終息宣言まで、火砕流が9432回、土石流も32回発生した。住民避難は最大時約1万人、期間は最長6年に及んだ。 島原市と旧深江町(現・南島原市)の建物被害は約2500棟。被害総額は商工・農林水産業も含めて約2300億円。復旧・復興対策に約4546億円が投じられ、国直轄の砂防工事を除き、ほぼ完了した。 島原市など島原半島3市は観光客を取り戻すため、噴火で出現し