「コンプライアンス」という言葉が世にはびこり、 コンサルタントがしたたかに「内部統制」の意義や 「日本版SOX法」の脅威を説くこの頃だが、 ちょっと前の雑誌で面白い記事を見つけたのでご紹介したい。 市川佐知子『内部統制を待ち受けるもの〜サーベンス・オクスリー法運用の実態に関する報告』*1 この論稿は、 「内部統制なる概念を日本にもたらした、アメリカのサーベンス・オクスリー法とはいかなるものなのか、それがどのように運用されているのか」(前掲・47頁) を解説すると同時に 「(それが)どのような問題を引き起こしているか」に ついても多くの紙幅を割いて論じられていて、 「実際の内部統制確立に携わっている担当者の方々には、これから予想される内部統制運用上の問題点を指摘して、これらを回避・軽減するための参考にしていただくことを念頭に、アメリカの法律の内容と運用とを眺望する」(前掲・47頁) ものにな