このスピード重視の大槍には、T-55戦車は使われず、 T-72戦車だ。最大速度、エンジンの馬力と信頼性。 直撃弾を受けても戦車兵の生存性が高いなどの理由。 この大槍部隊は、敵火力地点まで一気に進出して、火力制圧をすると同時に敵の 動きを止めて戦況把握。ここを限定停止点として、ここには長時間とどまらず に威力偵察のみを行い、一気に全速力で撤収する。 撤収したら、次の大槍部隊が再び行き、可能なら槍の差し込みを深くする。つま り限定停止点を先へ進める。このように、何度も、機甲部隊を行き来させること で、制圧地域を奥に深めてゆく方法だ。 槍を突いては抜き突いては抜くような機動戦=槍機戦術。 これは、チチェンのグロズヌイ市街戦で、突入ポイントに駐留したロシア軍が夜 襲などの奇襲に遭って全滅に近い損害を出したことから、市街地に部隊を長時間 駐留させない方法が執られるようになった。 駐留せず、スピード機