「戦争は、人びとがほかの人びとを殺すときに始まるのではない。報復として自分が殺されるリスクを冒す時点で始まるのだ」 *1 では、ラスベガス近郊にいながら遠隔操作でアフガン上空を小型飛行機で索敵する兵士は、はたして戦争に参加しているのだろうか? ロボットが人間の兵士の役割を代替することで、今、戦場は劇的に変わろうとしている。そして戦争の変容は、社会の変容をもたらす。本書は、他にはないスリリングな切り口で戦争を論じた、最高に面白い一冊だ。 たとえば、カントは民主制は戦争を抑制すると論じたが、その根拠は「ふつうの市民なら自分が死ぬのが怖くて戦場になんか行きたくない」というものだった。しかし、朝に子どもを保育園に送り、昼は軍の施設で遠い戦場のロボットを遠隔操縦し、夜はまた家に帰ってきてアメフトの試合を家族と観る、そんな兵士が多くなってきている。兵士が死ぬリスクが減っていけば、たとえ民主制といえでも
近年では、「PETMAN」や「Alphadog」など、信じられないような高性能軍事ロボットが開発されておりSF映画のようなロボット戦争は現実味を帯びる一方です。 このパワフルな講演では、P.W. シンガー(P.W. Singer)が戦場でのロボットの広範囲な使用が、どのように戦闘のリアリティーを変えるのか見せてくれます。サイエンス・フィクションからそのまま出てきた様な(しかし、もはや机上の話ではない)ロボット戦争のシナリオを紹介します。 P.W. シンガー(P.W. Singer)は、近年になり戦争に多くのロボットが利用されるようになった実例を挙げながら、さらにこのままロボットの性能が上がり続けると戦争そのもののを大きく変えてしまう可能性があるといいます。 また、現在ではアメリカを始めとした先進国の多くが軍事ロボット研究の第一線にいますが、このテクノロジーの優位性を保ち続けることはおそらく
近年のロボット兵器がどのような状況か、これからどうなるか紹介する内容。 日本人が想像する以上に米軍の軍事ロボットは使われているようで、地雷処理ロボットとか無人偵察機とか色々な情報てんこ盛りです。 ルンバを製造しているiRobot社の売上は半分近く軍事ロボで、英語ページを見るとかなりビビります。 http://www.irobot.com/gi/ground/ イラク戦争の前はネットワークによる情報統合がRMA、軍事における革命(Revolution in Military Affairs)であると見なされ、実際にイラク戦争で米軍は情報によるRMAによってイラク軍を圧倒したわけですが、この本によると、情報によるRMAはイラク軍政下ではあまり役に立っていないとのこと。真のRMAはロボット兵器であると。あと数年もしたら、携帯電話のようにロボットが日常の世界になり、戦場におけるロボットの役割、ある
ちょっと気になる話題の動画を見つけた。 ↓ 『北朝鮮の無人兵器:【Critic】西村’s Voice【西村幸祐放送局】大百科』 http://www.nicovideo.jp/watch/1329411125 これは西村幸祐氏の時事問題を扱ったネット番組であるが、 ここで取り上げられているのは、無人のロボット兵器の登場で、 戦争と社会との関係が変わっていきつつあるという話である。 この番組によると・・・ 現在アメリカは7494機のロボット飛行機(全軍の41%)を所有し、 地上には約12000台のロボット兵器が活動しているという。 アメリカではアフガン、イラク紛争で多数の戦死者を出した。 人権世論を無視できないアメリカは、戦死者を出さない戦争を研究して、 その結果多数のロボット兵器が開発されて戦争に投入されている。 アメリカのアフガン、イラクなどの従軍兵士は人口の0.5%だという。 それにか
現実はSFよりもSFだ「ロボット兵士の戦争」 革新のスピードが速すぎて、考えるのをやめ、「なりゆきを見守っている」のが、現状になる。SF好きには堪らないだろう。なんせ、ロボット兵を作り出すアイディアを、SFから拝借しているどころか、SFでもやらないベタな地雷を正確に踏んでいるのだから。 軍用ロボット技術の現状を洞察し、イラクやアフガニスタンで活躍する無人システムを、(良いとこ悪いとこ含めて)解説する。紹介される無人偵察機やロボット兵はSFまんまだけれど、だいたい想像つく。むしろ、使い勝手の良さや、ユーザ巻込み発想はスゴい。 たとえば、ルンバで有名なiRobot社のPackBot(パックボット)は、箱から出してすぐ使える。8つのペイロード・ベイがあり、地雷探知機や生物化学兵器センサー、ズームカメラなど何でも搭載できる。イラクではカメラ+かぎ爪を組み合わせ、遠隔地から爆弾を分解するのに使われた
インプット部門 まずは本やゲーム、映像作品など俺が受け取る側だったものたちを通して2011年を振り返ってみます。 面白かった……とは口が裂けても言えないものの、俺がTwitterとはてなダイアリーで感想を書いたおかげで妙な方向にヒットしてしまった「宅配コンバット学園」はここで外せません。うぬぼれでも何でもなく、あのとき俺が読まなければ本作がこんなに悪い意味での知名度を得ることはありませんでした。 面白かったは面白かったものの期待していた方向と違ったのは「ツンデレでヤンデレな幼馴染 小鳥遊双葉さんとHなことをするゲーム」 重点を「ヤンデレ」においているものだと思ったらどうも扱いが俺の好みではありませんでした。だがそのぶん素晴らしく精度の高いツンデレ幼馴染み描写を堪能させてもらいましたが。 同じくノベルゲームでは早狩武志の久しぶりの新作「恋ではなく ―― It’s not love, but
年末に日本の次期主力戦闘機がF-35ライトニングⅡに決まったとの報道がありました。 まるで戦闘妖精”雪風”のようなアビオニクス(航空電子機器)の権化であり、 ステルス性にもすぐれ(対抗馬の1機でもあったF-18の1/10程度の大きさにしかレーダーに写らないらしいです。)、 最大90度もの方向可変式のベクタード・ノズルで格闘性も良い。 詳細は下の本に ♪ 書名 :次世代戦闘機F-35ライトニング2 著者名 :ジェラール・ケイスパー/著 , 石川潤一/編訳 要旨(BOOK):日本の次期戦闘機候補に急浮上!第5世代ステルス機の全てを初公開!3000機を超える需要―前代未聞のビッグプロジェクト。 なので まぁ 順当ではあります。 が... NETなどでの意見を見ると、なんか賛否両論... YAYA的にも、やっぱりラプターと比べてしまい、なんかイマイチ萌えない... といいながら 1/72スケ
War By Remote Control: Drones Make It Easy 遠隔操作による戦争: 無人機がそれを容易にした by NPR Staff ネバダ州から遠く、アフガニスタン、イラク、パキスタンの上空の無人機を操縦する。そして爆撃もする。各国が無人機を飛ばし合い、相手の国を攻撃する、そういう戦争形態もやがて普通になるのであろう。それは大砲の射程距離が飛躍的に延びたと考えれば良い。そうなるとやはりお互いに安全ではいられない。 原理原則は普遍 The Predator drones flying over Afghanistan and Pakistan are variants of this MQ-9 Reaper. アフガニスタンやパキスタンの上空を飛行する、プレデター無人飛行機はこのMQ-9 リーダー 型のシリーズ機だ。 November 26, 2011 From
ブログ再開というか、止めてたわけでもないのだけど、今年に入ってからの読書の記録を、自分の仕事のスタンスとの比較などを交えて遡っているところ。 昨日は今現在はまっているマイケル・ルイスについて書いたけど、今日は今年前半にはまっていたP.W.シンガーについて。 戦争請負会社 作者: P.W.シンガー,Peter Warren Singer,山崎淳出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2004/12/22メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 106回この商品を含むブログ (125件) を見る子ども兵の戦争 作者: P.W.シンガー,Peter Warren Singer,小林由香利出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2006/06メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 37回この商品を含むブログ (38件) を見るロボット兵士の戦争 作者: P・W・シンガー,小林由香利出版
ジェノサイド/高野 和明 ¥1,890 Amazon.co.jp 先日のこの本のことなんだけど、新人類の誕生というのは置いておいて、そこに登場するメンバーのことなんか気になる人がいたらこういう本で深追いしていくといいんだろうと思う。 P.W. シンガーの著作は今現在の戦争を知るためには必須のものだ。 戦争請負会社/P.W. シンガー ¥2,625 Amazon.co.jp 子ども兵の戦争/P.W. シンガー ¥2,100 Amazon.co.jp ロボット兵士の戦争/P・W・シンガー ¥3,570 Amazon.co.jp 傭兵会社 民間軍事会社の内幕 (ちくま文庫 す 19-1)/菅原 出 ¥861 Amazon.co.jp 外注される戦争―民間軍事会社の正体/菅原 出 ¥1,680 Amazon.co.jp 国の命運を左右する国策ですら、外注される時代なんだ。 ドキュメント 戦争広告代
この本は、2004年に初版が出ている。私が読み始めたのは、2010年。戦争をビジネスにしている。戦争がビジネスになるという現実。これはどんな意味があるのか、世界状況を知るうえで、参考になることがあるかもしれないと考えた。 まだ読み終わってはいないが、大いに参考になる記述があったので、紹介したい。 出版社は「NHK出版」 著者は「P・W・シンガー」で、米国ブルッキングス研究所安全保障問題研究員。2001年、ハーバード大学で政治学の博士号を取得。本書は、米国政治学協会から2003年最優秀政治学図書として賞をもらう。 第4章「なぜ安全保障が民営化されたか?」 この題だけで、刺激を受けた。引用しよう。 「民営軍事請負業登場という事件の核心にあるのは冷戦の終焉である。二つの超大国の対立が半世紀の間、国際政治の秩序をつくってきた。ベルリンの壁が崩れると(1989年、私の補足)、ほとんど一夜にして全国際
連休中、ずっとうちにいたので、読みたくても読み切れなかった大作に挑んだ!! ロボット兵士の戦争/P・W・シンガー ¥3,570 Amazon.co.jp アメリカ軍の戦場でロボットが活躍し始めているという。 確かに、爆発物の処理などで、人的被害を最小限にするために利用されている分には問題がないようにも思えるが、防御ばかりでなく、UAVと呼ばれる無人の飛行機で監視し、攻撃をしかけるようなことも増えているという。 しかも、敵、味方を自動で判別するようなことも考えているそうだ。 国には自国民を守る義務があるとはいえ、他国民がどうでもよいというわけではないはずなのに・・・ 日本も産業ロボットや医療用のロボットなどでは、世界の先端をいっているようだが、いつどこで、その技術が軍用に変わっていくとも限らない。 戦争の本や話を聞くといつも思う。 「戦争やるよ!」 と決めた人同士で、武器を持たずに、一対一で
で、徹底的に最新事情を紹介します、という本ではなく けっこうゆるくその現場の話をレポートしている てかその現場においてのその逡巡とか当惑みたいな話だわな 余りに文明論的に深い逡巡と当惑である ハッチポッチステーション デーブ・パープル いっしゅうかん ‐ ニコニコ動画(原宿) http://www.nicovideo.jp/watch/sm352381 日本の防衛産業の始まり、もしくは機械産業の復興? - Togetter http://togetter.com/li/192070 拡散したのは心ない「風評」 「放射能怖い」応援イベント相次ぐ中止の“矛盾” (産経新聞) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110924-00000108-san-soci asahi.com:スーパーが「復活」 高知市の升形商店街 -マイタウン高
軍用ロボットの過去・現在・未来を詳細に追ったノンフィクション。ロボットだけではなく、無人航空機や非致死性兵器などの最新兵器や研究開発に関するエピソードや事例が満載である。1991年の湾岸戦争は空爆の様子をリアルタイムで映し出し、戦争のイメージを大きく変えた。シュワルツコフ将軍が「ハイテク戦争」と呼び、「コンピュータがなければ、あれだけのことをやり遂げることはできなかった」と言われた戦争である。それから20年。筆者は、変貌を遂げつつある戦争の実態とそこから生じる問題に迫っている。700ページを超える大著で読み終えるのは大変だが、それだけの価値がある。 筆者は国防総省、国務省、CIAなどの顧問も務める米ブルッキングス研究所の研究員。この書評で以前取り上げた「戦争請負会社」の著者でもある。2008年の大統領選ではオバマ陣営の国防戦略を取りまとめたという。米政府の政策に影響を与える人物だけに内容に
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く