立憲民主党は菅政権の失政批判で、次期衆院選で議席を伸ばそうとしていたが、菅首相の退陣表明でシナリオが崩壊した。全国紙の政治部記者は「自民党は総裁選を盛り上げて、新総裁に“疑似政権交代”をさせることで、国民の注目と支持を再び集めようとしている」と解説する。 そもそも菅首相の支持率がどれだけ下がっても、野党の支持率は上がっていない。菅首相退任表明前の朝日新聞の世論調査(8月7、8日実施)によると、菅政権の支持率は28%と発足以来最低となったが、政党支持率では与党の自民党が32%でトップ。野党第一党である立憲民主党の支持率はわずか6%だった。 なぜ、野党の支持率は上がらないのか。3つの問題点から掘り下げてみたい。