読んで良かったと思える、とてもいい物語だった。 食べることや、生き方についても、大切なことが色々書かれていて。 主人公は、法務局に勤める41歳の野宮薫子。 薫子は、愛する夫との離婚など辛い出来事に参っていたところ、さらに、年の離れた最愛の弟・晴彦が急死してしまう。 家族だけでなく、誰からも愛されていた晴彦。 その弟が遺した遺言書から、弟の意思を叶えてあげたいと、弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになる。(遺言書といっても、晴彦は自然死という診断。) 生真面目過ぎて、よく人から面倒がられてしまう性格の、薫子。 冷たく素っ気ない態度の、せつな。 二人の相性は最悪に見えたけれど、その場で倒れてしまった薫子に、せつなは家まで送り届け、滋養のある美味しい食事を作ってあげる。 そのとき、せつなは「カフネ」という、家事代行サービス会社に勤めていることが分かる。 やがて薫子は、「カフネ」が休日に行っている