今年3月、にわかに信じがたいことに、息子がなんと20歳になった。成人の仲間入りを果たしてしまった。 「新成人を祝う会のご案内」 住んでいる区から息子宛にハガキが届いたのは、昨年末のことだった。 私が20歳のころは、絶賛生まれたばかりの息子を育てていた真っ最中だったし、地元に友達も少なかったので、成人式には迷うまでもなく欠席した。 けれどもそんな私と違って息子はいまだに地元の友人たちといい距離で連絡を取り合っているらしく、輪をかけてまだ親になってもいないので、成人式のお知らせを前に「俺もついに成人かぁ」と、親そっちのけで感慨に耽る。 息子もついに成人かぁ。私も同じことを思う。わが子がついに大人として社会に認められるのだ。ことの重大さを噛み締めるべく、息子と過ごした20年間を思い返してみる。 幼稚園の運動会、かけっこで一人だけスキップしちゃったな。園児さえなかなか落ちない園庭の池に、小学生にな