このブログ記事では,2つの独立な二項分布を例にして,分割表に対する統計量が,行和および列和の両方を固定した上で導出されていることを説明します.ここでは,次の3つの導出を紹介します. 多変量正規分布で近似して,多変量正規分布の条件付き分布から導出する. 超幾何分布を正規近似することで導出する. スコア検定(ラグランジュ乗数検定)から導出する. 記号 とが,それぞれ,独立な以下の二項分布に従っているとします. ここで2つの二項分布の確率パラメータは共通です.この確率パラメータは未知であるとします. と の和をとします().の実現値を小文字のと表します. このモデルにおいては,「このモデルから観測を無作為抽出したら,抽出ごとに値がコロコロと変わりうる」という意味で,は固定されていません. 多変量正規分布で近似して,多変量正規分布の条件付き分布から導出する と固定した上でのの条件付き分布を考えます