ビル・ローレンスとコリー・ヘンリー、共にスナーキー・パピーの一員であるキーボード奏者だ。しかし、その演奏や出自はまったく対照的と言っていい。ビルはクラシックを学び、ロンドンをベースに活動を続けている。一方のコリーはブルックリン出身で、教会でゴスペルを学んだ。ある意味、スナーキー・パピーという懐の深い音楽コレクティヴの多様性を象徴する存在とも言えるこの2人のソロ・アルバムが、スナーキー・パピーのレーベル=グラウンドアップ(GroundUP)から同時にリリースされた。 その内容もまた実に対照的だ。ビルの早くも3枚目となる『Aftersun』は、前2作同様にスナーキー・パピーの中心人物であるマイケル・リーグをベースに、ロバート“スパット”シーライトをドラムスに迎えているほか、ガーナ出身のパーカッション奏者のウィーディー・ブライーマをフィーチャーして、新たな展開としてポリリズミックなアフロビートを