16日、米国防総省で最後の記者会見に臨むゲーツ米国防長官=望月写す 今月末に退任予定のゲーツ米国防長官は16日、国防総省で記者会見し、アフガニスタン戦争などに絡む厭戦(えんせん)的な世論の高まりについて「米国の歴史上、(国民に)人気のある戦争などなかった」と指摘。安全保障の利益を守る形での「任務の完遂が重要」と強調した。 アフガン駐留米軍は来月に部分撤退開始を予定しており、オバマ政権は撤退規模を検討中。財政難を受けた軍事費の削減圧力が高まるなか、早期の撤退を求める声が米議会などでも目立ってきている。 長官は撤退に伴って戦費負担は減少すると説明。戦闘任務を終える2014年末には駐留米軍の規模は「現在に比べほんの少しになる」と述べた。ただ、米国がアフガン戦争で勝ちつつあるかとの質問には「(長官を務めた)4年半で、勝ち負けといった言葉からは距離を置くことを学んだ」と明言を避けた。