露軍占領下にあるウクライナ南部ヘルソン州から避難してきたナタリアさん(左)と長女のダリアさん=西部リビウで2022年5月10日、三木幸治撮影 ロシア軍に占領されたウクライナ南部ヘルソン州では、警察が機能しない無法地帯が生まれ、インターネットもつながりにくい「世界から隔絶された場所」に変貌したといわれる。西部リビウに避難した親子が毎日新聞の取材に応じ、変わり果てた街の様子を打ち明けた。 市民を監視 市長も解任 「ロシアはウクライナ人を全く気にかけず、破壊しかもたらさなかった」。ヘルソン州の街、ノーバカホウカから退避してきたナタリアさん(43)、ダリアさん(15)母娘は、口をそろえた。 2人は今月1日、自家用車を持つ知人の男性に高額の謝礼を支払って、脱出を依頼。検問所で持ち物を全て調べられたが、女性だけだったこともあり、「幸運にも」検問を抜けられたという。ただ、翌日のリビウ到着後、露軍から1通