馬車道、赤レンガ広場、山下公園、ベイブリッジにランドマークタワー、そして中華街。6月中旬に着任した港町・横浜は、明るい港と丘陵地の上に都市機能を上手に配置した粋な大都会だった。 その横浜の街の至る所に今、「Y150」なる看板や旗がひしめいている。幕末の日本が開国し、横浜に港を開いて150年、これを記念した「開国博」のロゴなのだが、今年4月28日の開幕以降、有料入場者数が予定の1割程度と超低空飛行を続けているという。理由は簡単で、港に3つしかない有料会場の入場料が2400円もするからだ。 港を歩いた。フランスから呼んだ巨大なクモのマシン(正式名ラ・マシン)が開幕当初から話題となったが、巨大過ぎて塀の外から、つまりは無料空間から丸見えだ。実験的映像が売りの未来シアターや、540インチの巨大スクリーンを備えたシアターもあるが、これだけでは確かに割に合わない。 横浜では20年前に開港130年と市制