富山県で腸管出血性大腸菌による食中毒が起きた。県によれば、47人が発症し、うち10歳未満男児1人が29日に死亡した。焼肉店が提供したユッケ等が原因とみられている。同県の隣の福井県でも、同じ企業が経営する系列店で生肉を含む食事をした男児が、腸管出血性大腸菌感染により27日に死亡していたと報道されている(福井新聞参照)。 牛肉や牛レバーの生食の危険性は明白で、食品安全委員会や厚労省、各自治体などは繰り返し生で食べないように呼びかけてきたが、またしても事故が起きてしまった。 「生肉は、新鮮であれば食べられる」というのは大きな勘違いだ。腸管出血性大腸菌はごくわずかな菌数であっても発症する。新鮮であっても菌が付いていればリスクは大きい。厚労省は「生食用食肉の衛生基準」を策定しており、牛や馬の肉やレバーを生食用として出荷するには非常に厳しい基準を守らなければならない。基準をクリアできると畜場は全国に十