鳥取県南部町の田植えを終えたばかりの水田で、アイガモのひなたちが雑草や害虫の駆除などに活躍している。自然環境に優しいアイガモ農法の稲作で、ひなは水が張られた水田をスイスイと泳ぎ回り、農家の手助けに余念がない。 同町朝金の農業、井田真樹さん(55)が、22年前から取り組んでいる。今月中旬、アイガモのひな140羽を大阪の業者から取り寄せ、最初に田植えをした水田7アールに放した。ひなたちは整然と苗が並ぶ水田を泳ぎ、害虫などをついばんでいる。 町内でアイガモ農法を取り入れているのは井田さんだけ。水田7カ所(計1・6ヘクタール)の田植えを終え次第、ひなたちを分散させるという。ひなたちは稲穂が出る8月中旬頃まで、水田で育って大きくなる。 アイガモ農法は害虫駆除や除草の他、ふんが肥料になるなどの利点があり、井田さんの水田では稲を無農薬で栽培している。井田さんは「アイガモ農法は大規模栽培は難しく、販路の確