JA全中や市役所、畜産農協、商社などでキャリアを積んだのち、故郷の秋田県大館市で2023年1月に農業事業体「桃源の杜」を設立した北林諭氏。地域課題である耕作放棄地の利活用や循環型農業の確立を目指す事業構想の実践と、大学院の研究から得た気づきについて聞いた。 地区の全耕作放棄地を 草地活用することが目標 桃源の杜が拠点を置く秋田県の大館市(旧田代町)。北林氏はここで耕作放棄地を草地に転換し、馬と牧草を育てて販売する農業を営んでいる。地区の耕作放棄地は、農地全体の9割を超える。今も次々と放棄地所有者から活用を依頼されているという。「私が住む地区の農地はほぼ全てが耕作放棄地です。5年後には50ヘクタールの耕作放棄地を草地にすることが目標」だと話す。 桃源の杜で耕作放棄地を改良した草地 掲げているのは「草と生きる事業」という言葉。これについて「難しいことではなく普通のこと」だと北林氏は考えている。
宮崎県串間市で青果用サツマイモを専門に扱う農業法人、株式会社くしまアオイファーム。もともとは一家でサツマイモ農家を営んでいた池田誠氏が2013年に法人化し、アジア圏への輸出や独自ブランドの開発などを通して、年商22億円の企業へと成長させました。 2020年から同社の2代目社長に就任した奈良迫洋介氏に、サツマイモ基腐病による影響や現在の状況、今後の課題についてうかがいました。 ――くしまアオイファームの事業内容について教えてください。 青果用のサツマイモの生産、加工、販売を行っています。もとはお米とサツマイモ農家の息子として家業を継いだ先代社長の池田(現・会長)が、サツマイモ一本に絞り2013年に一農家から法人化して事業を拡大してきました。 当社でもサツマイモの生産を行っていますし、契約農家さんたちからサツマイモを買い取って小売店などに販売。農協を通した市場出荷はなく、自社で独自販路を開拓す
埼玉県深谷市のROSE LABOは、自社農園で農薬不使用の食用バラを栽培している。「『食べられるバラ』で美しく、健康に、幸せに」をコンセプトに、規格外といわれるロスフラワーを加工して食品や化粧品も製造。環境にも人にもやさしいモノづくりや事業を展開している。 バラ農家で泊まり込みの 修行を積み、22歳で起業 ROSE LABOは農薬不使用の「食べられるバラ」を水耕栽培し、生産・出荷・商品の企画・販売までを自社で行う6次産業企業だ。1000坪の農園で、オリジナル品種「24(トゥエンティーフォー)」を含む3品種のバラを栽培している。 独自開発したバラ「24」 代表取締役の田中綾華氏は2015年に深谷市でROSE LABOを設立し、バラの栽培を開始した。この地域に住んだ経験などもなかったが、いくつか検討した候補地のなかでも深谷市はバラ栽培に適した環境だった上に、新規就農者に対する市の手厚いサポート
農林水産省は、農薬の安全かつ適正な使用を推進するため、農薬の使用に伴う事故及び被害の発生状況を調査し、再発防止の指導を行っています。この度、令和4年度の結果を取りまとめましたのでお知らせします。 1.調査の目的 農林水産省は、農薬の使用に伴う事故及び被害の発生状況を把握し、より効果的な再発防止策の指導を通じて事故及び被害を防止することを目的として、厚生労働省と連携して、農薬の使用に伴う事故及び被害の実態を把握するための調査を毎年度実施しています。 今回の調査では、令和4年4月から令和5年3月までに発生した農薬による人に対する中毒事故、農作物・家畜等の被害を対象とし、全都道府県に情報提供を依頼し、とりまとめました。 2.調査結果 令和4年度の調査の結果、農薬の使用に伴う人に対する事故は18件でした。また、農作物や家畜、魚類の被害は17件でした。 表:令和4年度の農薬の使用に伴う事故及び被害の
みなさんこんにちは! サイエンスライターな妖精の彩恵りりだよ! 今回の解説の主題は、ウイルスやウイロイドのような新しい存在「オベリスク」の発見についてだよ! これは長らく捜索されていた "植物以外に感染するウイロイドのような存在" を見つけただけでなく、ウイルスとウイロイドの中間的な存在という意味で、とても重要な発見だよ! この研究の論文、今のところは正式な査読を受けていないプレプリント[注1]の状態で、その意味ではあやふやなんだけど、それでも一流の科学誌がコラムを書くくらいには注目されているよ! と言っても、ウイルスはともかくウイロイドって何?って思う人も多いと思うから、この辺のところを最初に解説しながら説明するね! 「ウイルス」と「生命」の違いは? 全ての生命は、その設計図となる遺伝情報に基づき設計されていて、その遺伝情報は「DNA」や「RNA」のような「核酸」によって保存や使用がされ
川口市にいるクルド人の多くは、中東・トルコの出身です。分離独立を求めるクルド人組織とトルコ政府との対立が激しくなった1990年代から「母国では迫害される」などと訴えて、日本にも難民としての保護を求めて来る人が増えました。 およそ15年で、日本で難民申請したトルコ国籍の人は9700人以上(法務省資料から一橋大学 橋本直子准教授算出)。その多くがクルド人とみられていますが、認定されたのは1人です。 現行の法律では、難民申請が認められず、退去が確定した外国人は、原則として退去まで、施設に収容されることになっています。 しかし近年、新型コロナの感染対策として収容所の密をさけるためや、人道的な観点から、施設の外で生活する「仮放免」の人たちが増加しているのです。 支援団体によると、難民申請を行うクルド人の多くは観光ビザで日本に入国。川口市周辺で暮らす知人などのつてを頼って、集まってくるといいます。 国
心理学者。キングス・カレッジ・ロンドンの精神医学・心理学・神経科学研究所の講師。2015年に科学的心理学会(アメリカ)の「期待の星(ライジンング・スター)」賞を受賞。『タイムズ』『ワシントン・ポスト』『ワイアード』などに数多く寄稿し、BBCラジオなどの出演もある。 Science Fictions あなたが知らない科学の真実 スタンフォード監獄実験はイカサマだった! 権威ある心理学研究の100件のうち、再現に成功したのはたったの39%!? 科学の信頼性を根底から揺るがす「再現性の危機」に迫る真実の書、日本上陸! 科学における不正・怠慢・バイアス・誇張が起きる仕組みを多数の実例とともに解説。既存の本で知ったウンチクを得意げに語る人に読ませたい、真実の書。 バックナンバー一覧 「すべての科学研究は真実である」と考えるのは、あまりに無邪気だ――。 科学の「再現性の危機」をご存じだろうか。心理学、
【読売新聞】 鈴鹿山麓などを拠点に、登山者の敵「ヒル」の生態の調査を続ける「子どもヤマビル研究会(ヒル研)」(三重県いなべ市)が、ヒルの産卵の撮影に成功した。長年の活動をまとめた本はベストセラーとなっており、メンバーは来月、津市内で
オーストラリア、ビクトリア州のフィリップ島自然公園で、夜、巣穴に帰るコガタペンギン(Eudyptula minor)たち。(PHOTOGRAPH BY TUI DE ROY/NATURE PICTURE LIBRARY) オーストラリア南部に位置するフィリップ島の砂浜に、壊れた笛の音のような悲鳴が響き渡る。声の主は、体長わずか30センチ、体重1.4キロのコガタペンギン(Eudyptula minor)。地下に掘った巣穴からひなを盗み出そうとするミナミコワタリガラス(Corvus mellori)と戦っているのだ。 襲撃の前、カラスは数日かけてコガタペンギンの巣穴を観察する。2羽1組になって、大きな方が親ペンギンの気をそらしている間に、小さな方が巣穴の上から穴を掘り、卵やひなを盗み出す。研究者らが観察していると、親ペンギンを崖から追い落として巣穴を襲ったカラスもいたという。そこまでひどくない
『土偶を読む』という本が売れている。本noteでは、この本の説には妥当性が全然無いよ、簡単に鵜呑みにしないでね。ということを再三に渡り警告してきたわけですが、その甲斐も虚しく順調に売れ、巷には目からウロコを落とした人が増えているようだ。 とはいえどんな本が出版されようが、または売れようが、別に構わないし、人がどんな本を楽しもうが意見するつもりはない。そんなことは余計なお節介でしかない。ただ、『土偶を読む』を読んで、無邪気にその説を信じてしまう人があまりにも増えてしまうと、今まで地道に研究し、縄文時代についてわかっていることを説明してきた人たちの苦労が一歩も二歩も後退してしまう危険性もある。だからこそここであらためて、ちゃんと否定しておこうと思う。ーー以前の一連のnoteは最後にリンクを貼っておく。 『土偶を読む』が売れるのは当然で、養老孟司さんをはじめ、中島岳志さん、いとうせいこうさん、な
2022年にアメリカのテキサス州・オースティンでは、135の低所得世帯に対し、毎月1000ドル(約14万6000円)のベーシックインカムを支給する試みを1年間にわたり行いました。同時に、支給されたお金をどのように使用するか、生活がどのように変化するかについての調査も行われました。 Austin_Guaranteed_Income_Pilot_Participant_Outcomes_at_12_Months.pdf (PDFファイル)https://www.urban.org/sites/default/files/2024-01/Austin_Guaranteed_Income_Pilot_Participant_Outcomes_at_12_Months.pdf FAQs | austintexas.gov https://www.austintexas.gov/page/faqs-e
石川県珠洲市のイチゴや米などの農家、皆口英樹さん(44)は、能登半島地震で被災した地域住民の避難先として農業用ハウスを開放し、暮らしやすい環境づくりに力を注ぐ。農業資材などを活用して水源を確保し、トイレや風呂なども整備。「ここにいたいという人が一人でもいるうちは開放を続けて協力したい」と話す。 高設栽培の棚を組み立てる予定だったイチゴハウス2棟(約800平方メートル)を1月1日夜から自主避難所として開放。農家で地域を離れたくない人や仮設住宅に申し込み、返答待ちをしている人など、13人が今も避難生活を送る。 皆口さんは「生活や揺れが不安で、ここにいることを望む人がいる限りは避難所として開放を続ける。営農再開は今の避難生活が解消してから」と話す。自身の自宅は一部損壊した。「住めなくはない」が、余震が怖いため、ハウス近くにある観光農園の受け付け小屋で家族と暮らしている。 避難者が安心して過ごせる
つの @tokiensis 京大農学部(生物系の学科ならどの大学でも)に物理選択で来る後輩へ 2回生になってこんなことしなきゃならないです “覚悟”をもって進学しましょう pic.twitter.com/Zqu5pjFa9K
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く