介護保険制度とは、2000年から施行されている社会保障制度だ。介護費用の自己負担を減らすため、高齢者の介護を社会全体で支え合うために、40歳以上の日本国民は全員加入するよう義務付けられている。そんな介護保険制度が始まる前から、高齢者介護の仕事に従事している、坂本孝輔氏(49歳)に話を聞いた。 ⇒【写真】レクリエーションを楽しむスタッフと利用者 認知症になることの一番の不幸は?坂本氏は、東京都西多摩郡瑞穂町で「二本木交茶店」というデイサービス事業所を運営するかたわら、2023年7月に、藤原るか氏と共著で『認知症の人の「かたくなな気持ち」が驚くほどすーっと穏やかになる接し方』を出版した。本は重版となり、台湾語への翻訳オファーもきている。 坂本氏が同著で一番、伝えたかったことを聞いた。 「実は認知症になって一番の不幸は、自分を助けてくれる家族や友人達との人間関係が壊れてしまうことなんです。これは