未来を担う子どもたちには、できれば人生のスタート地点で豊かな人間観を築き、自分はもちろん、他人のことも大切にできる心を育んでいってほしい。そう誰もが願いつつも、メディアを見れば殺伐とした事件が目に付き、学校教師が悩める時代が続いている。 そんな中、『子どもたちの心が育つ!! 精選 ジーンとくるお話文例集』(奥平厚洋/小学館)が発行された。今この時期に、いったいどんなお話で子どもたちの心をジーンとさせようというのか。純粋な興味から手に取ってみた。 本書は、元千葉県公立小学校教諭の奥平厚洋氏が、小中学校教師を対象に執筆したもの。有名人の心に響く言葉や歳時記、偉人のエピソードから話材を精選して、月単位で紹介。朝の会や帰りの会、給食時間、授業の導入などさまざまな場面で用いて子どもたちの心をつかんで育てる、保存版のネタ帳的な一冊だ。 サン・テグジュペリからモンペ対策まで、地固めの4月 4月のいい言葉