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ブックマーク / honz.jp (3)

  • 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』見えないことから見えるもの - HONZ

    ずばりタイトルの通り、書は視覚障害者が世界をどのように認識しているのかについて迫っていくだ。目が見えない人とその関係者数名に対して行ったインタビュー、ともに行ったワークショップ、日々の何気ないおしゃべりなどを通して、晴眼者である著者が彼らをとりまく「見えない世界」について考えていく。 盲人の生活について書かれたはこれまでにも色々出ている。パッと見それほど珍しいテーマには思えない。しかしまえがきを読むと、書が一風変わった切り口から書かれていることがわかる。 書は、広い意味での身体論を構想しています。ただし、これはあまり前例のない身体論かもしれません。一般に身体論では健常者の標準的な体を扱います。ところが書では、「見えない」という特殊な体について考えようとしているわけですから。 書はいわゆる福祉関係の問題ではなく、あくまで身体論を扱ったであるということだ。「障害者とは、健常者が

    『目の見えない人は世界をどう見ているのか』見えないことから見えるもの - HONZ
  • 『聞き出す力』タブーを恐れず、話を引き出すには - HONZ

    ベストセラーになった『聞く力』(阿川佐和子、文春新書)が発売されてから約3年。一周どころか数周遅れの感もあるが、「プロインタビューアー」、「人よりもその人に詳しい」と言われる著者による待ちに待った一冊だ。 インタビュー時の面白い経験や背筋が凍った体験などから話を聞き出すのに必要な50の法則を紹介している。登場するのも政治家からアイドル、大御所の芸能人、プロレスラーまで癖のある取材対象者ばかり。インタビュー術に興味が無くてもエピソードそのものが面白く、頁が進むはずだ。 俳優の三國連太郎に「三國さんが臆病なのは短小包茎から来ているのですか」と質問したり、暴力団排除条例後に往年のスター・小林旭にヤクザとの付き合いを聞いて「誰が迷惑したの?」という言葉を引き出したり、野球のルールを全く知らないのに張勲や金田正一に取材して盛り上がったり。

    『聞き出す力』タブーを恐れず、話を引き出すには - HONZ
  • サイコパスと診断された科学者が語る『サイコパス・インサイド』 - HONZ

    サイコパスの研究者が、サイコパスであったーーこの衝撃の事実を皮切りに物語は始まる。科学者視点による所見と自分自身のこれまでの体験、二つの視点が交錯する中で際立っていたのは、両者の間に大きな乖離が存在するということであった。 サイコパスの定義とは今日の科学の進展をもってしても、未だ不確かなものである。一般的に「精神病質」と表されるサイコパスの特徴は「平板な感情の動き」に代表される対人関係における共感性の欠如である。映画『羊たちの沈黙』『ハンニバル』に登場するレクター教授のような、古典的なサイコパス像を思い出される方も多いだろう。 だが決して凶悪な殺人犯だけを指すわけではなく、人を思い通りに操縦しようとしたり、嘘に長け、口がうまく、愛嬌たっぷりで、人の気持ちを引きつけたりといった特徴も含むものとされる。むろん著者は人殺しや危険な犯罪を犯したことなどなかったし、それどころか科学者として成功し、幸

    サイコパスと診断された科学者が語る『サイコパス・インサイド』 - HONZ
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