ナチスとソ連は同じだ、という議論に、ロシア上院が反発したという。ソ連とナチスドイツが同列に語られるものか、そうでないのか、微妙な問題だ。 私は、社会民主主義者として、広い社会主義、労働者解放という思想の両端に、ソ連のような共産主義と、ナチスのような国家社会主義が生まれたことに、残念な思いをしている。 また評論家・呉智英は、広く民主主義そのものがそういう危険性をともなっていて、フランス革命のロペスピエールの独裁からして、ファシズムや共産主義と同じような過ちを犯している、と非難している。 大量殺人こそしないものの、大衆を民族性に熱狂させて敵対党派を解消し一党支配をやるということを、1930年代、英米以外のヨーロッパ諸国で経験している。 思想史に深く立ち入るのは、私には勉強が足りないのでこの程度にとどめておくが、民主主義や社会主義思想にこうした暴走があることを、自覚しておくべきなのだろう。 ナチ