新聞用紙自体も進化している。新聞の増ページとオフセット化にこたえるために軽量で発色のいい紙が求められている。新聞用紙の作り手はどのような工夫をしているのだろうか。日本紙共販営業統轄本部品質保証部の水谷健二氏と越田正紀氏に聞いた。 昔から新聞の大きさは今と同じブランケット版で、何の代わり映えもないように見えるが、昭和50年以降、実は急速な進歩を遂げている。新聞の多ページ化、オフセット化、輪転機の高速化、紙面のカラー化、この新聞の四つの大きな変化への対応が新聞用紙を大きく進化させた要因だった。 新聞の多ページ化への対応【新聞用紙の軽量化】 凸版時代には24ページだった読売新聞も、朝刊は今40ページになっている。この新聞の多ページ化とともに進んだのが、新聞用紙の軽量化だった。 新聞の紙の重さは「坪量」と呼ばれ、1平方メートル当たりの紙のグラム数で表す。新聞用紙の坪量は昭和