1974(昭和49)年8月、急行「草津」が吾妻線の日本一短い「樽沢トンネル」(群馬県東吾妻町)をくぐっている。 全長7・2メートルしかない同トンネルは46年に完成した。この程度の岩は普通なら崩してしまうものの、景観に配慮した、岩がことのほか固かったなど、トンネル誕生には諸説ある。 八ツ場(やんば)ダム建設に伴う吾妻線の移設工事により、水没こそ免れたが、2014年9月に用途廃止になった。現在、日本一短いトンネルはJR呉線の安芸川尻駅近くにある川尻トンネル(全長8・7メートル)である。(久保木善浩)