黒沢清・是枝裕和、2人の映画作家が傑作トークを繰り広げたセッション1。次なるセッション2では西島秀俊・寺島進という現代日本映画を代表する俳優陣が参入。「撮る」者と「撮られる」者、そしてそのどちらもが「観る」者として語った「映画の未来」は、曲がり角を迎えた日本映画界がじっくり耳を傾けるべき内容となった。豪華メンバーによるトークイベントをレポートする。 (テキスト:松井一生 撮影:小林宏彰) 自分の心の中で、映画俳優としてぶれてなきゃいいかなって(寺島) ―それでは早速ですが、寺島さん・西島さん、それぞれの10年を振り返っていただきましょう。とにかく映画俳優にこだわってきたお2人の歩みを知ることは、現在の映画の動きを知ることでもある気がします。 寺島進 寺島:10年前は「俺は映画俳優として生まれて、映画俳優で死ぬ。俺の体の中には映画が住んでるぞ」なんて言ってましたけど…この10年、まるっきりテ
