前編(記事はこちらから)では、緒川たまきさんが読んできた絵本から日本文学、海外文学へ至る本のお話、緒川さんを物語の世界へ誘った読書環境を中心に伺いました。後編は「映画・演劇編」。深夜のテレビで出会った名作をきっかけに、映画のつくり手への憧れを育み、ついには俳優として撮影現場に立つことになったストーリー。近年、力を注いでいる演劇の魅力、仕事を続け、健康を保つための心のメンテナンスを語っていただきました。 デヴィッド・ボウイなどの撮影で知られる世界的な写真家・鋤田正義さんによる撮り下ろしポートレイトと併せてお楽しみください。 私は4、5歳の頃に、この世の中に「職業」というものがあると知りました。その日から私は、どんなお仕事でもいいから、何かをつくる人になりたいと願うようになったと思います。小学1年生のとき、学校の先生に、なりたい職業を聞かれて答えたのが「ものを包む人」でした(笑)。ものを包むこ