動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のアルゴリズムはチェース・ナスカ君の死を知らない。 16歳だったナスカ君が2022年2月18日に自殺した後も、アカウントはアクティブなままだ。投稿をたどると、失恋や絶望、苦痛から逃れる究極の道だと自殺を賛美する動画が多数ある。 一周忌直前の今年2月には、「痛みを取り除いてほしい、死は救いだ」という動画がナスカ君のアカウント内にある「おすすめ」フィードに送られてきた。別の投稿では男性の声で、「口の中でショットガンの引き金を引いて脳を吹っ飛ばす」というものがあり、女性の声が「クール」と答えている。 自殺前の投稿も似たようなもので、向かってくる列車に「頭を冷やすための散歩」というキャプションを付けたものがある。その5日後、ナスカ君は「ごめんなさい。もう耐えられない」というメッセージを友人に残してロングアイランド鉄道の線路に飛び込んだ。 ナスカ君がな