9月の仙台には不似合いな熱気が、スタジアムには充満していました。気温31度。強力な太陽光線に、肌が焼かれていくのが自覚できます。 9月10日、クリネックススタジアム宮城は、異様な興奮に包まれていました。06年夏の甲子園決勝、早実-駒大苫小牧で延長15回引き分け再試合の死闘を演じた日本ハム・斎藤佑樹と、楽天・田中将大が、5年ぶりに投げ合うからです。チケットはすでにソールドアウト。再戦が半年前、未曾有の震災に襲われた杜の都で行われるというのも、何か運命的なものを感じます。 プレスルームからマウンドを見つめる。ふたりが「再会」を果たすマウンドには、あの夏と同じように陽炎が燃えていた。熱すぎるステージ。神様もまた、このドリームマッチを楽しみにしていたとしか思えない。田中と斎藤が歩んできた5年間の歳月に想いを致すだけで、なんだか涙があふれてきそうだ。 恥ずかしながら、わたしはスポーツマスコミにおいて